角膜浮腫 (2)

今日もお昼から白内障手術が行われました。

昨日の角膜浮腫の続きですが、核片の処理の際に核が角膜内皮にぶつかるのを避けるのがポイントと書きました。

このためには、核片の大きさが十分に小さいことが重要となります。十分にというのは、核の硬さに応じて変わるからです。

たとえば、2〜30代の患者さんだと、核はほぼゼリー状ですから、分割せず、そのままの状態で吸引をかけても問題ありません。

あるいは、高度近視で前房が非常に深い場合、核をそのまま前房に移動させて、分割せずに超音波をかけることも可能です。超音波手術が始まったころは、核を前房中に移動させるのが基本でした。

大多数の症例では核を分割してから吸引します。この時、まず2分割し、ついで更に2分割というのが普通ですが、これを3分割とすることにより、小さな核片の処理で済ますことができます。

更に硬い症例では、分割する前に中央部を吸引し、核をドーナツ状にしてから6分割いたします。

前房が極端に浅い症例でも、最初に核掘りを行います。

4分割⇒超音波というワンパターンでは、手術時間は短縮いたしますが、角膜浮腫、内皮細胞ロスの危険が大きいですね。


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