2.2mm切開

今日もお昼から白内障手術が行われました。

最近はディスコビスクと2.2mm極小切開にはまっています。利点はいくつもあります。まず、2.2mm創からなら、眼圧が高くなってもほとんどディスコビスクは出てこず、したがって、CCC中にすこるぶ前房の安定が良いことです。途中で外へ流れることは全くありませんので、小瞳孔例や角膜混濁でもストレスがありません。

もちろん、超音波操作中に内皮が保護されます。内皮損傷の原因といえば、こまかい核片による打撃が最も多いですので、よほど気をつけていても全くなしという訳には行かないものです。核が硬くなればなるほど、その危険は増します。ディスコビスクは緩衝剤となって、核片による打撃を和らげます。

少しでも角膜内皮損傷があれば、術後一日目の視力に影響いたします。

2.2mm切開では術後の創の安定性が優れています。これは多分、感染症の発生率を下げる効果があることと思われます。しかし、感染の発生率がすでに低いですので、この効果を自覚するというほどでもありません。術者の安心感はとても大きくなりますが。

2.2mm切開ですと、手術による惹起乱視がとても少なく、多分、0.3D程度と推測されます。乱視を気にせず手術できる点がすぐれています。

気がつくと、9割くらいの症例で2.2mm切開となっています。この切開幅に対応する眼内レンズの種類がもっと増えて欲しいものです。


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