チェジュで食べたのは、1日目がどうしても外せない黒豚のサムギョプサル、2日目がチェジュの名物と言われる太刀魚の塩焼きでした。韓国でコース料理を頼むとキムチとナムルは(ただで)ついてきます。おかわりも自由です。頼みすぎるととても分量が多くなり、とても食べきれません。ただ、こちらでは食べ物を残すことにそれほどの罪悪感を抱く必要はありません。その点は中国と似ています。
3日目のソウルでは知人にチョンワデ近くの高級料亭に連れて行ってもらいました。宿泊したロッテホテルからタクシーで30分くらいのところにあります。ここでは現代風にフュージョンした韓定食をいただきました。メニューは1)シーフードサラダ、2)季節の野菜とチジミ、3)お刺身、4)アワビのバター焼き、5)韓国牛のステーキ、6)タラの西京焼、7)ショートリブのシチュー、8)ハマグリのスープ、と豊富で、とても食べ切れるものではありませんでした。味はとてもよかったのですが・・・。
4日目は夕方の飛行機の時間まで、北村韓屋村(プクチョンハノクマウル)、三清洞(サムチョンドン)、国立中央博物館、そして有名な南大門市場(ナムデムンシジャン)と忙しく巡りました。
博物館(パクムルクァン)は町の真ん中の閑静で広い敷地にあるなあと思っていると、ここは米軍基地の跡だそうです。とても広い立派な建物で、展示品もとても充実していました。高麗時代の半跏思惟像を日本の広隆寺のものや中国のものと比較しているのが面白かったです。立派な実物2体(国宝)が展示されていました。
また、高麗時代の磁器が朝鮮時代を経てどう変わったかを展示しており、作り方まで説明しているのが面白かったです。秀吉の朝鮮出兵(1590年代)で連れてこられた陶工により、その後の日本の陶磁器文化が花開いたのは有名な話です。朝鮮では磁器にふさわしい土が慶州(キョンジュ、朝鮮半島の南東、新羅のあったところ)でしか採れないそうです。それに比べ、日本列島では至る所に優良な土があります。その地の利が、現代の陶磁器産業の隆盛を支えているのでしょう。
この充実した博物館の入場料は無料(!)です。しかも、予約した時間に行けば、日本語、中国語、英語、韓国語のそれぞれの言語のコンダクター ツアーに参加できます。これも無料です。なんと素晴らしいことか。こんな点は日本も真似していただきたいものです。
20年前と違って、海外のホテルで日本製のTVを見ることはほとんどなくなりましたが、便器だけは未だに「TOTO」一色です。
ST