極小切開白内障手術

今日は白内障手術を24件(!)行いました。これが一日のマックスの数です。

さすがにこれだけの数をするとちょっと疲れます。特に、最近は極小切開用の20Gチップ(昔のマイクロチップ)を使っており、核乳化吸引の能率が19Gに比べて落ちるため、よけいそう感じるのかもしれません。

東京のT先生が開発された極小切開のオリジナルは2手法で切開幅1.8mmです。T先生によれば、サイメンのコブラチップを用いると、カニューラ付きのチップで2.2mmが可能とのことです。しかし、効率は更に悪くなりそうです。

現行のIOLで2.2mm切開幅から入るものもあります。しかし、余裕をもってというわけにはいきませんし、切開幅を小さくするためにIOLのデザインに制限を受けるとすれば、本末転倒という感じもいたします。

当分の間、当院の2.5mm切開くらいでも十分ではないでしょうか。

マイクロチップに慣れると、今度は、19Gがやけに太く感じてしまいます。前房容積は一緒ですので、破嚢を避けるという安全性の面からは20Gのほうが優れています。

そういえば、20Gに全面変更した今年の春くらいから、破嚢を一例も経験していないような気がいたします。しかし、これは、悪いことを記憶の下に消し去っているだけのことかも知れません。要するに、年のせいで忘れているだけかもかと・・・。

いずれにせよ、多少時間が多くかかるとはいえ、安全性や内皮損傷の面からも、極小切開への流れは断ち難いものと思っています。

ST