2.2 vs 2.5mm

今日も白内障手術で新しい超音波手術装置ステラリスを試用しました。一方の部屋でステラリス、もう一方でソブリンと交互に使いました。

ステラリスのベンチュリーポンプタイプは1年前くらいに使っています。今回のペリスタポンプと選択可能ということですが、AMOのシグネイチャーのように一台の器械でポンプを切り替えることはできません。

ソブリンの後継機種であるシグネイチャーがベンチュリーになり、マレニアム(ベンチュリー)の後継のステラリスがペリスタを取り入れるということは、それぞれの方式が長短併せ持つということになるのでしょうか。

しかし、ソブリンとマレニアムを併用してきた経験で言いますと、白内障手術ではどちらかというとペリスタポンプのほうが好きで、かつ、チップの横振動がないソブリンでも、超音波破砕力は十分な気がいたしております。

シグネイチャーにあるエリプスやインフィニティのオジル(アルコン)といった、横振動チップは超音波効率は優れていますが、創や虹彩など、水晶体以外の部分にまで影響が及ぶ場合があり、ちょっと使いにくいことがあります。

さて、本日の手術では、ステラリスは角膜2.2mm切開で、またソブリンは2.5mm切開で行い、それぞれの特質を試してみました。ステラリスの2.2mmはソブリン2.5mmとほとんど変わらない効率で、手術所用時間もほとんど一緒でした。

IOLは2.2mmにはホヤのiMics、2.5mmは同じホヤのPYを使いました。こうして交互に使いますと、IOLに関しては圧倒的にiMicsのほうが使いやすく、手間も省けることを実感いたしました。

創が小さい方がCCC作成時や超音波時の前房安定感にすぐれていますので、手術でより安心感があります。また、術後炎症など比較してみても、多分、創の小さい方が有利ということになってくるはずです。

今後、ますます、極小切開手術が増えてゆくことでしょう。


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