一体型アクリル

今日もお昼から、白内障手術が19件行われました。最近は例外なく一体型のアクリルレンズを使っており、破嚢などの合併症がなければ、手術は早く終わり、術後もとてもきれいです。

当院の検討では、2.4mmと2.2mm切開では、術後早期の眼圧、フレア値で有意に後者が有利ということがわかっています。もちろん、使用しているIOLは違います。2.2mmではホヤのNY60またはアルコンのIQ、2.4mmではアボットのテクニスを使います。

ということで、なるべく2.2mm切開を増やしている状況です。しかし、全例という訳にはゆきません。それは、超音波手術の効率が2.4mm切開で使う20Gチップのほうが21Gよりも優れているからで、小瞳孔やマチュアなど、手術の難しい症例では2.4mmに頼ってしまうことになるのです。

2.4mmと2.2mm切開の比較も、このような症例のバイアスが影響している可能性も捨てきれません。

今日は一例で、多焦点レンズを使用いたしました。大体、20例のうち1例か2例くらいの頻度ですから、最近はそれほど多い訳ではありません。今日はテクニスマルチを、昨日はリストア3を各1例ずつ使用いたしました。

一体型アクリルレンズは大きく破嚢しますと使えません。そんな時は、バックアップに置いてある、もっと硬いアクリルレンズを使います。幸い、昨年の半ば以来、ほとんどそのようなことはありません・・・。

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