シューベルトのピアノソナタ

今日も白内障手術。特に問題もなく、無事終了いたしました。

白内障手術は申すまでもなく眼科でも最も件数の多い手術です。LASIKを除きますと、眼科で行われるほかの手術、硝子体手術や緑内障手術、角膜移植術などを合計しても白内障手術には遠く及びません。LASIKとて年間20万件くらいとされていますから、白内障の五分の一に過ぎません。

数が多いということは、それだけ社会的な需要が多いということでもあります。患者さんの満足度の点で、眼科のみならず、外科、整形外科などなどすべての科の手術を合わせても、最もすぐれた術式の一つと思っています。

いわゆる「開眼手術」の代表です。最近はあんまり進行しないうちに手術をお勧めすることが多くなりましたので、「見える!」との感動は昔ほどではないかもしれませんが・・・。

これはアルフレート・ブレンデルによるシューベルトピアノソナタ選集です。後期を中心にソナタ8曲と即興曲集他が入っており、7枚組のCDセットです。まだカタログに載っています。このお写真、誰かに似ているでしょう?眼科界の御大、N先生にとっても似ているとひそかに思っています・・・。


シューベルトピアノソナタは全部で21曲あり、一部未完のものが多いのが特徴です。未完といってもシューベルトの頭の中では完結していたにちがいなく、断片がたくさん残っています。これらに基づいて全曲を完成させる試みもあり、ヘンレ版(パドゥラ・スコダ編)やウィーン原典版(ティリモ編)など、それぞれに独創的な完結はすごく楽しい贈り物です。

スコダは自身編集(完結版の作曲)したヘンレ版全曲をLPで出していますが廃盤になっています。当院の倉庫にはあります!

完成された曲の中で最高の名曲は20番のイ長調でしょう。少なくともこの曲だけは皆さんに聴いていただきたいです。

シューベルトはやっぱりゲルマン系のピアニスト、ケンプ、ヘブラー、クリーン、スコダ、グルダなどに名演が多いのですが、なんといっても最高の名演は写真にあるブレンデルによるものです。ブレンデルウィーン原典版を弾いています。

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