当院のOCTの紹介

本日は院長が学会のため不在でしたので、代役としてこのブログに2回目の参加です。

今回はOCT(光干渉断層計)の紹介です。
今年、当院には最新のOCTが2台入りました。
眼球の前の方(前眼部)と後ろ(後眼部)でそれぞれ専用にOCTがありますが、今回は後眼部OCTについてです。
これは眼の奥の方にある網膜の断層写真を撮る器械で、眼科領域では、私が医師になってからのこの10年間で最も劇的に進化したものの1つです。
10年前のOCTの初期型のものでは、検査には熟練を要し、時間もかかり、画像もとても荒く、なかなか実用的とはいい難いものでした。画像は当時のOCTの1例です。この一枚を撮るまでにも何回も撮り直しというありさまでした。

それが著しい進歩を遂げ、いまや短時間で簡単に検査ができるようになり、画像もとても綺麗になって網膜内の詳細な構造まで分かります。これにより、以前では白内障の手術前に発見できなかった網膜の病気も見つけられるようになりました。
当院は白内障手術を受けに来られる患者さんが大部分を占めますが、この検査を術前に受けていただくことにより、術後に視力が上がりそうかどうかをほぼ推測できます。また、もしも異常が見つかればすみやかにに対処できます。

この画像の左上がOCTで、上の画像と比べてもきめの細かさが全く違うのが一目瞭然です。
また、下には網膜の厚みの解析、右には眼底写真までもが同時に表示されます。
これを患者様にも見て頂きながら説明すれば、より理解もしやすくなります。

また、この最新のOCTから得られた新たな知見が医学の進歩につながることを期待しています。

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