SS OCT トリトン

後眼部OCTは今や眼科では必須の検査器械です。当院でも先進医療の時代以前から置いており(現在は保険収載)、現行機種で3代目となります。

最初の器械は開発者のツアイスのものでした。この時代の画像は網膜剥離がやっと判る程度で、ボケボケでした。当院として2代目はトプコンのOCT-1000というもので、フーリエ解析による演算で画像が飛躍的に向上し、網膜の10層がよく分かるようになり、網膜の浮腫、網膜下の組織も映りましたので、眼底疾患の診断には「これで充分」と思える程でした。同じようなタイプは現行でも主力機種です。

昨年2台導入した3代目の機種は、トプコンのSS OCT トリトンです。SSとはスウェプト ソースの略で、光源と解析方法が更に進歩したことにより、脈絡膜、強膜、硝子体が映るようになりました。また、白内障があってもそこそこの像が得られる特徴もあります。

白内障手術で紹介いただいた患者さんの中に、トリトンで検査することにより、黄斑円孔や黄斑部硝子体癒着が発見されることも多いです。

黄斑前膜の多数はそのままでもOKですが、黄斑円孔など硝子体手術の適応があれば、白内障手術と同時に硝子体手術も行なうことにより、患者さんの手間も省けますし、手術の予後も良くなります。

トリトンの導入により、硝子体手術の件数が増加しつつあります。

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