LASIKの今後

LASIKはエキシマレーザー装置で角膜を削って成形し、近視や乱視を治す治療法です。その精度は高く、理論上0.01D刻みで矯正することが出来ます。結果、軽微な異常を矯正することができます。この点で、LASIKは独自の良さを誇ります。

 

LASIKに代わるものとしてフェムトセカンドレーザーで角膜の一部を切除する方法(Refractive Lenticle Extraction)とICL(Intraocular Collamer Lens)がありますが、どちらもごくわずか(<-1D)の屈折異常を矯正することはできません。

 

わずかとは言っても、視力に直すと0.5くらいの低下になります。多焦点IOL移植後のわずかの屈折誤差を気軽に治療できるのも、LASIKがあるお陰です(タッチアップLASIK)。

 

しかし、そんなLASIKにも思わぬ逆風が吹いてきました。エキシマレーザーの駆動に必要な希少ガスがウクライナ紛争の煽りを食らって価格高騰し、さらには入手困難になる可能性があるからです。

 

当院ではガスの入手に最大限の努力を傾けていますが、万一の場合、ICLを主体に屈折矯正手術を行っていきます。

 

一刻も早く世界情勢が落ち着くことを祈るばかりです。

 

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