モーツァルトとパリ

いつも手術の時のバック音楽に、最近はモーツァルトが流れています。もちろん有線ですので、大体同じプログラムですが、どの曲も似たような感じで、すぐモーツァルトとわかる作りになっています。

 

モーツァルトはプロ中のプロですから、どの曲にも自分の個性を刻印するとともに、聞かせる相手の嗜好にも配慮したのでしょう。作品を披露する旅のごとに、成長して行くさまが知られています。

 

特に素晴らしいのがパリ旅行の作品群です。例えば、ピアノソナタを作品番号(ケッフェル番号)順に聞くと、最初のザルツブルグでの作品群、次いでミュンヘンマンハイムの後、8番(Kv310)に至ってパリシリーズが始まると、びっくりするような高みに突然達することが理解されます。

 

それまでの作品も綺麗ですが、8番から12番までのパリシリーズこそ、モーツァルトの白眉であり、最も有名な曲ばかりです。ここにピアノソナタのピークがあります。

 

バイオリンソナタでも同じで、Kv304、305、306あたりに傑作が集中しています。

 

モーツァルトショパンなど、多くの音楽家にインスピレーションを与えたパリ。ちゃんと訪れたことがありませんが、今年は滞在する予定があるので楽しみです。

 

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