緑内障の診断

緑内障とは、外から見て瞳の中が緑に見えることから名づけられた病気です。なぜそうなるかといえば、視神経が委縮して蒼白になっているのを、表面から観察して、眼底からの反射光を見るからです。

検査器械がなかった大昔でもなんとか診断をつけていたのですね。ただし、表面からの反射でわかる蒼白とはかなり進行した状態であり、完全に失明して初めて診断をつけることができたのでしょう。

失明した患者さんを昔の医師が診察して、瞳が白かったら白内障、黒かったら黒内障、青かったら緑内障でした。

翻って今や、名人芸がなくとも緑内障の診断は容易です。視神経の異常を定量的に、かつ客観的に評価するOCT検査が開発されたからです。

最新のOCTでは、視神経の周囲のみならず、黄斑部の網膜の厚みを総合的に評価して、ごく初期の異常をとらえることができます。

検眼鏡で視神経の白さを見て評価していたのがほんの20年前のことです。進歩の速さには驚かされます。

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