楽譜の購入

通販の楽譜販売店でセールをしていましたので、楽譜をまとめて購入してみました。収集癖を満たすためか、CDや本をよく買ってしまいますが、楽譜は中でも最も楽しみです。

もちろん、すべてピアノ演奏のための楽譜です。ショパンやベートーベンなどの大作曲家の作品はひとつの曲に対して何種類もの楽譜を持っていますし、今まで弾いたことも聴いたこともない曲の楽譜もまた楽しいものです。

マイナーな中ではお気に入りのエルガー、アルカン、バーバードボルザークなどの楽譜はすぐ買ってしまいます。

楽譜には大きく分けて、原典版校訂版があります。原典版は作曲家が出版したものを再現したものですが、初版の間違いが出て来たりして、それすら一つとは限らないのです。校訂版は校訂者が指使いやペダル記号、あるいは抑揚やスラーまで追加して、効果的な演奏をしやすくした楽譜です。

校訂版も原典に近いものから校訂者による編曲のようなものまでさまざまなバリエーションがあります。ということで、有名な古典の曲ともなりますと、何種類もの楽譜が存在し、比較検討する必要が出てくるのです。

中でも、すぐれた演奏者が校訂した楽譜は、どうしたら名演奏が出来るのかのヒントが隠されていたりして、とても興味深いです。

ベートーベンのソナタでは、名ピアニスト、クラウディオ アラウの校訂した原典版があります。ペータースから出ています。アラウの高度な技巧が、考え尽くされた指使いで生み出されていることがよく分かります。

モーツアルトソナタでは、フランスの名演奏家にして名教師のマルグリット ロン女史が校訂した楽譜があり、最近購入いたしました。

ベーレンライターは原典版として有名ですが、楽譜の見かけはとてもきれいものの、指使いがありませんし、自分で考える部分が多すぎてあまり実用的ではありません。

同じ原典版でもペータースやウィーン原典版のほうが好きです。

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