スマートレンズ

以前、大学院生の頃は緑内障関連の研究をしつつ角膜外来を担当しておりましたので、両方に関連した研究として「コンタクトレンズで眼圧や瞼圧を測定する」というネタに惹かれたことがありました。その当時では装置のコストが大掛かりになりそうなことや、私しか興味を持った者がいなかったので断念しましたが...
それから約10年、新聞記事でこのようなコンタクトレンズがついに実用化されたことを知りました!その名も「スマートレンズ」とのことです。

「コンタクトで眼圧把握 シード、緑内障患者向け」 2015/7/10 日本経済新聞 電子版より
シードは眼球の膨張を検出するセンサーを内蔵した検査用コンタクトレンズを今年秋に発売する。センサー内蔵の「スマートレンズ」が国内で発売されるのは初めて。データは無線で記録装置に送られ、病院の検査だけでは分からなかった日常生活での眼球内圧力(眼圧)の変動を把握できる。眼圧を下げる必要がある緑内障の治療に役立てる。(以下省略)

外来で眼圧が低いにもかかわらず緑内障がどんどん進行する患者さんが時々おられますが、夜間睡眠時の眼圧が高いのではないかと考えています。このコンタクトレンズを用いればそれを証明できるかもしれません。これからデータが蓄積されて学会で報告があると思いますので期待しています。

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