オプトス デイトナ

オプトスとは最近眼科で流行の眼底カメラです。その蛍光撮影機能をはぶいた機種がデイトナで、これがまた爆発的にヒットしています。

従来の眼底カメラは直像で、撮影される範囲はごく狭いものでした。しかし、デイトナは倒像の原理を応用しており、270°の画角を誇ります。赤道部の周辺まで一つの絵に収まる効果は計り知れません。

たとえば、網膜剥離の患者さん。眼底はわれわれ眼科医には全体像が見えるのですが、眼底カメラでは全容をとらえることが出来ませんでした。ところが、デイトナでは周辺部の病巣がよくわかります。

この患者さんは、黄斑部の耳側に限局した網膜剥離を認めます。写真の右半分です。この写真ではよく判りませんが、拡大すると周辺部の小さい裂孔も確認できます。

これはバックル手術で治療した後の写真です。網膜剥離は復位し(治癒し)、バックルによる突出部を確認できます。写真の右端です。バックルの上端に閉鎖した裂孔が映っています。バックル手術ではバックルを丁度よい位置に置くのがコツになります。

デイトナは患者さんに眼底疾患の説明をする上で、画期的な検査器械です。当院では昨年の春より稼働しています。

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