作曲者の年齢

昨日、破嚢がほとんどないと書きましたが、実は、あまり言いたくなかったのです。というのも、口にしたとたんに破嚢することがよくあるからです。

今日の白内障手術例の中、核が岩のように硬いうえ、角膜が濁っているという、難症例がありました。「昨日のブログの呪いか」と一瞬頭をよぎりましたが、なんとか慎重に掘り進み、事なきを得ました。

今週はあと明日も副院長の担当する白内障手術で、金曜日はLASIKと眼瞼手術が予定されています。

以前ちょっと書いたシューマンの全集楽譜(ヘンレ版)ですが、主に中期以降の作品を弾いています。といっても、シューマンが亡くなったのはたしか40代ですので、自分より随分若い頃の作品です。

新しい全集は旧全集(ブライトコプフ版)に比べ、異なる音やリズムが各所に出てきます。もちろん、指使いやペダル記号は全く異なります。どちらも参照した上、どう弾くか決めるのが正解かと思います。

歳をとってくると、作曲者の年齢よりも上になってくるのが困ります。たとえば、「ダビッド同盟舞曲集」や「謝肉祭」などのシューマンの前半の作品は、クララやその他の女性との恋愛感情のもつれが作曲の動機になっていますので、なんとなく気恥ずかしいというか、「なにを今更」という気分になってしまうのです。

やっぱり、作品が出来た時の作曲者の年齢は無視できません。

内田光子さんが今回の日本公演でシューマンの曲を取り上げておられますが、「森の情景」や「街の歌」と、やはり晩年の作品です。

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