チン氏帯断裂

先週末は白内障学会で東京出張し、土曜日のモーニングセミナーでの講演をこなし、今週も月曜から手術が入っていますので、ちょっと忙しかったです。

明日の硝子体手術が終われば、来週は手術を予定しておらず、夏休みの第一弾となります。外来診察は通常どおり行う予定です。

昨日の白内障手術で、予期せずチン氏帯が断裂している症例がありました。チン氏帯断裂は、その部分の水晶体のささえがありませんので、場合によっては眼内レンズが入らない可能性があります。

昨日の症例では、幸い、断裂が部分的でしたので、硝子体脱出はしたものの、眼内レンズの挿入は可能でした。

硝子体が創にくっついたままになると、術後、瞳孔の形が悪くなり、網膜剥離の原因となることもあります。避けるためには、術中に硝子体を十分に切除しなければなりません。

昨日は、インフィニティに付属のバイマニュアルの硝子体カッター(20G)を初めて使いました。カットレート800/mは、硝子体手術装置に比べるべくもありませんが、以前の白内障手術装置に付属していたA-vitに比べると立派なものです。

カッターの切れもよく、使用感は上々でした。

前眼部の硝子体切除はこれで十分ですので、IOL縫着の際、わざわざ硝子体手術装置を用意する必要はなさそうです。

来月にも、水晶体亜脱臼の眼内レンズ挿入を予定しておりますが、どの器械を使い、どの方法で行うか、ちょっと迷ってしまいます。

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