深部裂孔の網膜剥離

今週は月曜から手術が目白押しで、特に昨日は硝子体手術を3例いたしましたので、ちょっと疲れました。

最初は黄斑前膜で視力が低下していた症例です。マクエイドで染色した硝子体を切除し、メンブレンブルーで染色した前膜をpeelingいたしました。2例目はIOL亜脱臼の二時挿入で、脱臼したIOLを摘出し、新たにIOLを縫い付けいたしました。3例目は網膜剥離でした。後極部の血管近くにあいた裂孔によるもので、昔、paravascular holeと言われていたものです。バックル手術だととても難症例ですが、硝子体手術の場合周辺部の孔よりもむしろ易しく、バックル無しで治ることが多いです。

硝子体手術装置コンステレーション(アルコン)を初めて使いました。日本には数年前からアキュラスの後継機種として導入されており、各地で評判の器械でしたが、今まで使う機会がありませんでした。

今週末は某所で講演を依頼されており、自分の白内障手術をビデオで供覧しようと思っているのですが、どれもこれも暗すぎて分かりにくく、使い物にならないので、本日、新たに撮ったものを使うことにしました。

普段、なるべく顕微鏡の照明を暗くして、光傷害を避けようとしていることが、記録用のビデオのクオリティを下げる原因になっています。それでも、今のデジタル技術ならば、人間の目よりも好感度の撮影素子があるはずですので、いろいろと機器を当たっています。よいものがあれば、是非ご紹介ください。

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