GSL

今日の白内障手術19件のうち、2件が閉塞隅角緑内障(PACG)でした。当ブログで何度も書かれていますように、PACG では白内障手術が優れた治療効果を発揮いたします。PACGの原因となる隅角の閉塞が、白内障手術によって改善するからです。

ところが、眼圧上昇が長く続いて慢性化いたしますと、白内障手術だけでは治療できないことがあります。隅角の閉塞が長く続き、炎症が生じて組織が癒着しますと、白内障手術でも開放されません。

そんな時に行う手術がGSL(Goniosynechiolysis、隅角癒着解離術)です。白内障手術を行って眼内レンズを挿入した後に、オビソートで縮瞳させ、再度粘弾性物質を挿入し、特殊な針を用いて隅角を機械的に開放いたします。

今日の2例のうち、1例は術前の縮瞳で眼圧が下降せず、癒着を認めたため、GSLを併用いたしました。

これでPACGの99%はコントロール可能です。

癒着がどうしてもはずれず、高眼圧が続く場合は、最後の手段として、トレベクレクトミーを行わなければなりません。

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