極小切開白内障手術

今日はお昼から白内障手術が行われました。執刀開始は2時20分、終了が4時20分でした。これくらいの時間なら、集中も途切れることがありません。

最近は切開の幅がますます小さくなってきています。切開幅が小さくなることによりいろいろな利点があります。一番大きいのはやはり安全性が高まることでしょうか。

切開幅の大きさは挿入されるIOLの種類により規定されてきます。たとえば、やや大きめのレンズだと、折りたたみ用のカートリッジを使っても、3mmの幅が必要となります。しかし、最近はやりの「一体型」折りたたみアクリルレンズだと、2mmちょっとの幅から挿入することができます。この違いは大きいです。

目の大きさは直径が11mmほどですので、1mmの違いがどれほど大きいかお分かりいただけるでしょう。

極小切開では超音波チップの大きさも小さくなります。当然、能率も落ちるかと思うと、それほどでもありません。慣れれば、太いチップとさほど変わりません。ただ、器械のほうもより小さなチップに対応するべく、進化を続けています。

そのひとつが、チップの先が縦のみならず横方向へも動くようになったことでしょう。最近発売された機種では、特別な形のチップでなくとも、横方向への動きが可能となっています。

より安全に、より速くということになってきておりますが、手術のおおよそは10年前とほとんど変わりません。器械の進歩により手術のすそ野が広がったことは、患者さんにとっても大きなメリットになっていると思います。


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