さようなら、ソブリン

今日は白内障手術の日でしたが、悲しいことがありました。長年愛用してきた超音波手術装置ソブリンとお別れをしたのです。

ソブリンが導入されたのは多分2001年くらいでしたから、かれこれ12年使ってきたことになります。手術室が2部屋、2台のソブリンが週に2〜3回、午後に稼働してきました。白内障の2万例近くがソブリンの恩恵に浴しました。

以前の器械にくらべ、超音波の効率が飛躍的にアップしましたので、ソブリンの導入により、ECCE(嚢外摘出術)がほぼ無くなりました。また、前房の安定もよかったので、破嚢率も極端に低くなりました。素晴らしいパーフォーマンスでしたので、結果的に、10年以上も使い続けることになりました。超音波手術の歴史に残る名機と思います。

しかし、器械ですので、年とともにへたる部分も出てきます。また、最近の極小切開手術に対応しておらず、細い超音波チップの場合はちょっとしんどい面も出ておりました。2.2mm 切開だとバーンがよく起こることが、思い切るきっかけになりました。

まだまだ使える器械ですが、医療器械は再利用が出来ませんので、残念ながら廃棄処分ということになりそうです。もったいないことです。


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