翼状片

翼状片は黒目(角膜)に白目(結膜)が侵入していく病気です。
黒目の真ん中に近づいてくると視力に影響するので、手術で切り取る必要があります。切除しても再発することが多いので、手術にはいろいろな工夫がなされています。当院では再発予防のために、マイトマイシンCという抗癌剤を手術中に使用しています。これでほとんど再発せずに治りますが、稀に再発を何度も繰り返すことがあり、こうなると急に手ごわい病気に豹変します。

また、単に翼状片と言っても種類があります。
一般的な翼状片は黒目の鼻側から真ん中に向かって伸びてきます。明らかに普通の翼状片であれば手術を行ってよいのですが、鼻側以外から伸びてきているものについては、手術しても大丈夫かを見極める必要があります。特に、周辺部角膜潰瘍(Mooren潰瘍など)がベースにあって、偽翼状片を形成して落ち着いているものに対しては、もしも手術を行ってしまうと、元の潰瘍が再発する可能性があります。

このように、あまりたいした病気と思われていない翼状片でも、治療が難しいことが時々あります。

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