白内障手術が上手く行われたとしても、黒目（角膜）や網膜が傷んでいると視力が出ません。
今回は角膜についてご紹介します。
白内障手術前には角膜内皮細胞の検査を行います。
並んでいる数字の中で、「CD」が角膜内皮の細胞密度を示しています。2800となっており正常です。
次は角膜内皮細胞が減っている患者さんです。
両眼ともにかなりCD値が下がっていますが、特に左側（右眼）は細胞1個1個がずいぶん大きくなっていることが分かります。
角膜内皮細胞は一度減ってしまうと増えることができませんので、代わりに細胞が大きくなることで穴埋めしようとします。
その結果、このように細胞が大きくなってしまうのですが、このくらいがほぼ限界です。
これ以上細胞が減ってしまうと角膜は濁ってしまい（水疱性角膜症）、治すには角膜移植が必要となります。
この患者さんも最終的には水疱性角膜症に至り、角膜移植を受けられてある程度の視力を取り戻しました。
右眼の角膜移植手術後の角膜内皮細胞検査の結果
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