IFISに球後注射

週末から大型連休につき、今日で今週の手術はおしまいです。お昼から白内障手術が19例行われました。

その中の一件で、IFISのひどい方がおられました。先週行われた眼の僚眼で、先週通常の点眼麻酔で大変苦労したため、今週はキシロカインの球後注射を行ってみました。

球後注射では眼球運動が抑制され、散瞳の効果もありますので、IFISに有効なことがあります。数ヶ月前の症例では見事に縮瞳が抑制されました。

しかし、今回はちょっと勝手が違ったようです。そもそもミドリンの点眼にもほとんど反応せず、手術開始時点で直径4mmあるかないかという状態でした。Irisの萎縮も進んでいるのでしょう。球後注射の効能はほとんど認められませんでした。

瞳孔径3mm以下でPEAをするのは困難なことです。核の吸引の際にIrisを吸い込むと、組織が大きく傷つきます。そこで、通常よりは吸引圧、流量とも下げて、スローサージェリーを目指すのがよいでしょう。核の分割が終了した時点で設定値を変更いたします。


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