上々の滑り出し

昨年の暮れから今年にかけて、屈折矯正手術の一種IPCL(Intraocular phakic contact lens)および緑内障手術の一種プリザーフロマイクロシャント(PMS)を相次いで導入しました。どちらも滑り出しは上々です。

 

改訂したホームページに載せていますように、IPCLはICLと同じく有水晶体眼内レンズの一種です。挿入する位置も虹彩と水晶体の間で、ICLと全く同じです。ICLと異なるのは、材質が親水性アクリルであること、患者さんに合わせて注文生産されることがあります。適応する屈折異常、屈折範囲が広く、多焦点による老眼治療にも対応しています。

 

そのため、注文してから手術までの待機期間が長い欠点があるものの、レンズサイズが細かく変えられるので、この種のレンズで最も問題となる隅角閉塞の確率が下がる可能性もあります。

 

PMSはまだまだこれから経過観察を続けなければなりませんが、手術及び術翌日の観察からは、かなり有力であるとの印象を得ました。通常のレクトミーで最もデリケートな部分であるフラップの作成が必要ないところが大いなる特長であり、そのことで術後管理がシンプルになれば患者さんにとっても利益になります。

 

長期の眼圧経過がどうなるか、注目されるところです。

 

この3月を期に、ホームページの内容を一新しました。特に、白内障(多焦点)、緑内障、屈折手術の部分は全面的に書き下ろしました。ご高覧いただければ幸いです。

 

ST