新しい治療デバイス


近々、坪井眼科で導入予定のプリザーフロ マイクロシャントによる緑内障手術について、紹介します。

 


緑内障に対しては、眼圧を下降させるために、薬物治療、レーザー治療が行われますが、それによっても十分な眼圧下降が得られない場合は、観血的手術加療が必要になります。

 


手術の方法には、複数種類があり、緑内障のタイプ、進行の度合いなど、それぞれの眼の状態を総合的に判断し、決定することになります。

 


手術方法を大別すると、

 


1.濾過手術  : トラベクレクトミー、エクスプレス

2.線維柱帯切開術 :  マイクロフックロトミー、トラベクトーム

3.MIGS  :  i-stent

4.チューブシャント

 


主要なものとしては、上記のような手術方法が挙げられます。

この中で、優れた眼圧下降効果が得られる主要手術は濾過手術ですが、今回のプリザーフロマイクロシャント手術は、従来の濾過手術に比べて、所要時間は短く、眼に対する侵襲を最小限に抑えて実施できることが期待できます。

 


実際の手術手技は,強膜に径1mm&長さ3mmのトンネル作成⇒マイクロシャント留置⇒結膜を被覆縫合するというもので、強膜flapを作成しないため,従来の線維柱帯切除術・エクスプレス挿入術と比較して,非常に低侵襲で簡便な術式です。

線維柱帯切除術よりは劣るものの眼圧下降効果は良好で、安全性は高いという位置付けの手術だと理解しています。

目標眼圧がさほど低くなくてもよい症例には、非常に有効ではないかと期待されます。

 


TN