私の母のこと。
それまで、兄家族の近くの施設に居ましたが昨年11月にうちの近くの施設に引っ越して来ました。
前の施設では、コロナが流行っていたために面会は予約制、母の過ごすお部屋にも入れずどうやって過ごしいるのか不透明な状態でした。時々会いに行っても
「あんた、忙しいのによう来てくれたんやね…みんな元気?子供らも大きなったやろね。変な風邪流行ってるみたいやから気をつけなあかんよ」と、毎回同じ話しの繰り返し。行く度に母の顔が無表情になり、不機嫌になり、笑顔が消えていきます。
そんなある日、施設長の先生に「食事もほとんど摂られないし、栄養補助ドリンクも半分くらしか飲まないし、これを老衰と言えばそうかも知れませんが、うちの施設では看取りはできませんので…」と、暗に転所を勧められました。それで、かつて義母がお世話になったうちの近くの先生が経営されている施設にお願いすることになりました。
11月16日に母を迎えに行き新しい施設に。
そこは、介護の必要な人から単なる高齢者用マンションとして利用している人まで様々な人が入居しています。大きいお風呂も3つあり、カラオケ、マージャン室、囲碁、将棋、グランドピアノがある多目的ルームもありますし、いつでも、施設を訪ねることができて、お部屋も訪問できます。明るくて、そこのスタッフもみなさんとてもフレンドリーです。
5階の食堂から山が見えます。その風景を母は「ここは良いところやわ。宝塚の山が見えるし」と喜んでいます。(母は大の宝塚歌劇ファンでした)
私も「そうやね❗️自然が多くていいでしょう?春になったら宝塚歌劇を観に行こうね」と、話しを合わせています。
近くに来たので、週に2、3回会いに行き、昔の写真を見せたりして話をします。楽しかった事を。私達が子供だった時の事を。
母に言葉と、笑顔が戻ってきました。記憶も行ったり来たりしながら思い出すことが増えています。昨日は声をあげて笑いました。
来月には94歳になります。母と他愛も無い話がいつまでできるかわかりませんが、今はこんな母との時間を大切にしたいと思うのです。
普段は野生を忘れているモネですが、カモを見ると追いかけたくなるようです!
Y.T