Proveo8

昨日から新規導入の手術用顕微鏡 Proveo8 を使い始めました。ライカの旧型M844に比べると、レンズ部分が重くなったからか支柱が巨大化しており、手術室に入るかどうか心配したくらいですが、ベッドの位置を斜めにすることにより問題なく設置でき、ワーキングスペースも十分にとることができました。

 

手術室では患者さん用ベッド(椅子)、術者、助手、スクラブ(清潔)ナース、手術器具、予備手術器具のそれぞれにスペースが必要ですので、空間的な余裕が望ましいのです。2~30年前にくらべて手術器械はすべてが大きくなってきています。余裕があった手術室も今や手狭感がありますが、なんとか耐えています。

 

Proveo8では光源がハロゲンからLEDに変化し、光源の数も3個から4個へと増えています。結果、網膜からの反射量が多く、進行した白内障でも手術がしやすくなりました。

 

今日は術中に隅角を観察するアイステントの手術がありました。隅角を観察するには患者さんに少し横を向いていただくのみならず、顕微鏡の鏡筒を30°かたむけて、斜め横からのぞき込むようにします。

 

この傾けの操作は従来のM844では手動で行っており、やや疲れる操作でしたが、今回のProveo8では自動化されており、フットペダルのボタンを押すだけで、所定の位置まで来ます。これは素晴らしい!

 

加えて、光学系と照明系の改良により、隅角観察時の解像度がアップしました。アイステントの挿入箇所をはっきりと見ることができます。

 

「今日はアイステント、速かったですね!」とは、ついてくれていたスクラブナースの感想です。たまたまか、これからずっとそうなるのか、いずれわかることでしょう。

 

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