マイクロフックトラベクロトミー

失明原因で糖尿病と1位を争う緑内障は、眼科医にとって最も重要な疾患のひとつです。点眼薬、レーザー、手術と、治療法も進歩してきています。

 

中でも手術は最終手段とはいえ、進行した緑内障では必須となってしまいます。点眼薬だけでコントロールできる場合は限られているからです。

 

手術は大きく分けてレーザー(SLT)、ロトミー(流出路再建手術)、レクトミー(濾過手術)の3種類で、効果と副作用は後に行くほど大きくなります。

 

このうちのロトミーについて、最近、いろいろな方法が提唱されて話題を呼んでいます。そのうちのひとつが、島根大学のT先生が開発された、マイクロフックロトミーです。

 

この方法によると、結膜を切ることなく、白内障手術と同じような角膜切開創から、トラベクルムを自由な大きさで切開できます。

 

全周切開により、15mmHg以下の眼圧が得られますし、90°程度でもその80パーセント程度の眼圧下降が得られます。

 

結膜を切ることなく行える低侵襲手術のひとつですので、今後ますます一般化するのではないでしょうか。

 

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