最近はハイレゾとか、従来のCDの枠を越えた高音質の音源が話題です。オーディオ屋に行くと、CDプレーヤーはもうありません。「ネットワーク オーディオ」とかの、ハイレゾ音源対応の装置を勧められます。
しかし、そのハイレゾの音源が、1960年前後のアナログテープからの起こしだったりするので、訳が判らなくなります。それだったら、元々のアナログディスク、つまりはLPを直接再生したほうがよいのでは、と思ってしまうのです。
私のところはハイレゾは導入していませんが、LPの再生には力を注いでいます。タンノイのオートグラフを出口に、マランツの#7、#9、#5の真空管アンプ、ガラード301のプレーヤーにオルトフォンのカートリッジを付けています。ビンテージオーディオの定番です。
しかし、いくら苦労して再生しても、ピアノのビビリ音やスクラッチノイズは無くなりません。その点、CDは楽なものです。
LPとCD、どちらが良いかとはよく言われたものですが、楽に再生できるのはやっぱりCDです。ハイレゾを言う前に、CDをきっちり再生できるのが大切で、ちゃんとしたCDはすでにとてもよい音がします。
アナログ時代から最近まで、CDの音源は無限にあります。名演奏家ともなれば、「全集」と銘打って、膨大な録音が廉価で大量に販売されています。これらはすぐ廃盤になりますので、大量に生産されている今が購入のチャンスなのです。(ハイレゾが一般化すれば、販売されなくなります)
最近では、名ピアニスト、リヒテルのポリグラム録音集(すでに入手困難)、同じくRCA、ソニーのライブ集などが人気です。後者はリヒテルがダメ出しをしたため、長らく廃盤になっていたもので、中古LPはとても高値がついていました。しかし、後年に楽譜をみながらきっちりと弾いていたころとはちがい、迫力満点のスリルに満ちあふれた演奏ばかりです。
このCDセットはまた再生産されるそうですので、是非ご購入されることをお薦めします。
2月19日になって、前者もアマゾンに在庫があることがわかりました。こちらは晩年の演奏が中心ですが、ピアノ音楽愛好家はどちらも所有したほうがよいでしょう。
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