硝子体手術装置

早いもので、今年の3月で当院の開院20周年を迎えます。小生にとって、勤務医生活が19年でしたから、眼科医として開業してからのほうが長くなりました。

今と同じビルの3階のみでのスタートでした(現在2〜4階)。手術室は現在、暗室となっている場所にありました。小さいながらも見学室もあり、チッソガスの配管工事もしてありました。

これは、硝子体手術の器械の駆動のためで、開院当時、白内障手術は硝子体手術の器械(ボシュロム プレミア)で行っていました。どうせ白内障はそれほどないだろうとの計算で、勤務医時代は網膜が専門でしたから当然の流れでした。

開院したとたん、白内障手術がすぐ硝子体手術を凌駕し、大きく伸びたので、白内障手術専門の器械もまもなく追加しました。

硝子体手術の器械はその後一度買い替えておりますが、さすがに古くなって来たため、今回、新しく買い替えることにしています。開院から3世代目ということになります(白内障手術は現在4世代目)。

器械が世代交代することで、カッターの切れが良くなり、網膜を吸引することもなくなり、手術の安全性が飛躍的に向上してきています。

抗VEGF薬の硝子体注射の普及により、手術をしなくてもよい症例も増えてきました。しかし、網膜剥離、黄斑前膜、黄斑円孔、硝子体混濁など、硝子体手術の需要はまだまだあります。新しい器械での手術が楽しみです。

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