最近の白内障手術のトピックスといえば、フェムトレーザーを用いて行う方法です。（LenSxの紹介動画）
とても素晴らしいアイデアなのですが、現在のところ小瞳孔などの難症例にはまだ使用できないところが難点です。
ちなみに、本日も白内障手術を全例無事に終了いたしました。
後半はやや難症例が多かったのですが、その中の一例を取り上げたいと思います。
白内障手術では水晶体の前嚢（袋の前側）に5mm程度の丸い穴を開け、そこから内部の濁りを吸引して除去します。
しかし、この前嚢が石灰化して硬くなった症例がありました。
あちこちが局所的にひどく石灰化しているので、前嚢切開がそこで引っかかってしまい、いつものようにはいきません。
石灰化した部分だけ切り取ったりしつつ、地道に時間をかけてようやく完成させました。
「こんな時に、（先ほどご紹介した）フェムトが役立てば！」と強く思いましたが、やはりこのような症例にも適応は難しいようです。
フェムトレーザー白内障手術のような素晴らしい技術が難症例に対して役立つ日が来ることを切に願っています。
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