追加手術にはLASEK

近視矯正手術LASIKは開発されてから20年ちかく経ちました。その後、有水晶体眼内レンズなどの方法も追加されていますが、今なお、LASIKこそが近視矯正手術のゴールドスタンダードである事実に変わりありません。エキシマレーザーを用いて角膜を削るという発想がいかに優れていたかがわかります。

20代、30代の方がLASIK手術を受けられ、裸眼視力が回復したとしても、10年後、20年後には老眼という問題が生じます。この時期、屈折も変化し、近視化あるいは遠視化という現象も出てきます。白内障が出てくることとも関係しています。

とはいえ、裸眼視力が0.5以下くらいに低下すると、車の運転など支障をきたしますので、「なんとかならないか」との相談を受けることも多いです。

追加手術の適応は医原性円錐角膜白内障を認めないことの他、角膜の全体の厚みが400μ以上あることが条件となります。また、初回手術の際のフラップの大きさ、厚みなども考慮し、最終的にゴーサインを出します。

初期のLASIKでは150μくらいの厚めのフラップになっていますので、もう一度フラップを作るよりは表層切除を行うほうが正解です。新たにフラップを作らないことにより、角膜の剛性を最大限保つことが出来ます。

表層切除の際に上皮を剥く方法として、器械を用いるEpi-LASIKとアルコールを塗布するLASEKがあります。追加手術では前回のフラップの傷がありますのでEpi-LASIKよりはLASEKを選択したほうが無難です。

手術器具も簡素で、簡単な方法ですが、LASEKはなかなかに捨てがたい魅力のある手術法です。

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