ウェーブフロントPRK

今週はお盆休み前の駆け込みで、いつもどおり手術が行われています。昨日はLASIK、今日は白内障手術が行われました。

昨日の最後の症例はEpi-LASIKといって、モリア社のマイクロケラトームにより、機械的に角膜上皮を剥き、ボウマン膜にレーザーをあてる方法でした。当院での経験でも、また、過去の報告でも、上皮を残すより除去したほうが臨床経過が良いことがわかっていますので、今では上皮を被せることなく、除去した後、コンタクトレンズを入れて手術を終了します。

ということは、結果としてPRKと同じということになります。アルコールで上皮を剥くLASEKとて同様です。

昔のPRKではレーザーによる上皮除去モードというものがあったのですが、中央の6mm径しか除去されません。また、照射方法が旧式の一括照射であり、当院では今や全く行うことがありません。

ウェーブフロント広域照射によるPRKを行うため、上皮を広い範囲で除去する方法として、Epi-LASIKとLASEKがあると考えるとわかりやすいです。

ではこの2者のどちらが良いかということですが、アルコールを使うことによる眼表面への影響を考えますと、Epi-LASIKのほうがベターと思います。しかし、角膜に創傷治癒の後があると、Epi-LASIKは危険です。状況により使い分けるのが吉と思います。

ウェーブフロントPRK(=Epi-LASIK, LASEK)は、角膜厚に余裕のない場合や追加手術の際に威力を発揮いたします。

Epi-LASIKとLASEKの名称をウェーブフロントPRKに統一したことにより、当院で行うレーザー屈折矯正はウェーブフロントLASIK(約150μのフラップ)、ウェーブフロントSBK(約120μのフラップ)、ウェーブフロントPRK(約60μの上皮を剥ぐ)の3種類となります。

ST