弧状ブレード再び

昨日は台風4号が紀伊半島に上陸ということで、昼過ぎから激しい雨、風となり、幸い午後の手術を予定していなかったので、職員の半数を早退させました。311以降、帰宅難民とか取りざたされるようになり、ちょっと神経質になってしまいます。

結局のところ、5時過ぎには雨もやんで、交通手段も飛行機を除き、ほとんど正常だったようです。

今日はお昼から白内障手術が行われました。Infinityは2週目に入り、段々と調子が上がってまいりました。以前の機種にくらべ、核破砕時に核片のコントロールがしやすく、また、流量も少なくて済みますので、きれいな仕上がりになるようです。もちろん、創のバーンは今のところありません。

このところマニーの弧状ブレードを使っています。このブレードだと内方弁が円形になり、眼内圧により容易に自己閉鎖するとされています。ところが、弁がヒラヒラなため、眼圧を上げ過ぎると創口に嵌頓することがあります。こうなると、もともとのコンセプトが生かされません。

そういえば開発者のI先生が当院に来られた際、いつも弁のところをヒーロン針の先で触っておられましたが、多分、嵌頓を気にされてのことだったのでしょう。

最近号のJCRSに角膜ポケットを作ってそこをハイドレーションする方法が紹介されており、通常の創端のハイドレーションよりも有効とのことですが、角膜中央に浮腫が及びがちなのが気になるところです。弧状ブレードだと通常のハイドレーションを軽くで十分です。

今日は久しぶりに多焦点IOLのリストアを一例に使いました。2.5mm幅の弧状ブレードによる創から簡単に挿入できました。1Dの直乱視でしたが、惹起乱視が少ないであろうことを信じて、LRIの追加は行いませんでした。


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