今日はお昼から白内障手術が行われました。17例のうち、多焦点IOLが2例でした。
適応がはっきりしてきましたので、多焦点IOLの比率はだいたい一定です。
今では、患者さんのほうから多焦点IOLを希望されることも多くなりました。また、他の眼科施設様からのご紹介も多くなっています。
ただ、実際に診察いたしますと、適応が微妙なことも多々あります。たとえば、アトピーの強い方の白内障では眼底疾患の併発の可能性があり、どちらかと言うと単焦点IOLをお薦めしたくなります。また、真っ白に膨らんだ白内障はちょっと避けたいです。
やはり、50〜60代の両眼白内障がもっともよい適応になってきます。メガネをはずしたい意思が強くとも、多焦点IOLになるとは限りません。
若い世代の片眼白内障では、非手術眼の屈折異常も問題となります。健眼にLASIKやフェイキックIOL手術を受ける覚悟がなければ、多焦点IOL移植後、コンタクトレンズに頼らざるを得なくなります。
多焦点IOL移植は、白内障手術というよりは屈折矯正手術と考えた方が、分かりやすいかもしれませんね。
ST