チン氏帯が弱い場合の対処

本日も昨日に続いて白内障手術20件を行いました。
これだけの人数がおられると、チン氏帯(水晶体の支えの部分)が弱い、もしくは断裂している患者さんがが1人や2人は必ずおられます。
このような難症例への対処については、学会などでも議論され尽くされたのではないかと思うくらいに大勢の先生方から様々な意見をお聞きしましたが、やはり完璧といえる方法はまだありません。
各術者が様々な工夫をしていますが、私がまず愛用する方法はビスコダイセクションです。
核が回りにくい場合などに、粘弾性物質で核を浮かせて少しずつ処理していきます。
もちろん、高度のチン氏帯断裂など対してはこの方法だけでは歯が立ちませんので、カプセルテンションリングなどを使う必要がありますが、最初の一手としてはいちばん気に入っています。
ただし、粘弾性物質を使いすぎると病院側としては大赤字なのが弱点です(患者さんが負担する金額は保険で決められているので)が、これについては患者さんのために必要なものとして病院に負担してもらっています。院長先生スイマセン...
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