ショパンのバラード4番ヘ短調作品52

今日も白内障手術が行われました。

正月が本格的に開けて、外来もすごく忙しかったです。普段はどうということないのですが、珍しく午前中だけで100名近く来院されると、狭い外来がごったがえしてしまいます。外来の面積が60坪と狭いのが問題です。

この連休中ピアノの練習に取り組みました。といっても、一日3時間くらい弾いただけですが・・・。今課題としているのは、ショパンのバラード4番とソナタの3番です。

人それぞれ好みもあるでしょうが、ショパンがピアノ音楽最大、最高の作曲家であるのは大方の認めるところだと思います。何といっても、ショパンを弾いているのが一番楽しいし、一番ピアノ演奏力が向上いたします。

曲が素晴らしいということとピアノを弾いて楽しいということは同一ではありません。ショパンの曲はドビュッシーやラベルなどと同じく、ピアノで表現することを前提に作曲されており、プロコフィエフの言葉を借りれば、「指が要求するところに正しく音がある」ということになります。

それだけに、間違った指使いをしていると、いつまでたっても上達しません。指使いがちゃんとしている楽譜が重要になってきます。

バラードの4番は、数あるショパンの名曲のなかでもとびきりの名曲です。技巧的にも難しく、それだけに取り組みがいのある曲です。最後の部分、右手で3度の半音階が続くところが特に難所です。この部分です。

昔から家にあったシャーマー(ミクリ版)の楽譜ではどうしても弾くことができませんでした。ところが、最近購入したウィーン原典版の指使いだと、なんとか弾けるようになってきました。この部分の第二音節、シャーマーでは521で取ったあと32ということになっていますが、それだとレガートには弾けません。また、最後の和音もここにあるように、531でないと弾けません。黒鍵から白鍵に人差し指をすべらせるのもポイントです。ショパンもこのような弾き方をしていたのでしょうか?

バラード4番は名ピアニストの狩猟場のような曲です。中でもお薦めはベンノ・モイセイビッチの演奏です。ホロビッツルービンシュタインほど有名ではありませんが、勝るとも劣らない名演奏家です。CDがはたして手に入るかどうか疑問ではあります。


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