手術希望の患者さんへのお願い

秋になって気候が良くなると、診察を希望される患者さんも多くなります。毎年6月と11月に患者数のピークが来ます。今年はコロナ明けが重なり、特に大変です。

 

コロナ禍の2年間のブランクの間に進行した白内障緑内障、糖尿病網膜症が非常に多いです。これらは全て慢性疾患であり、放っておいても急には視力が低下しませんが、数年も経つと自覚症状が強くなってきます。

 

白内障は視力がどれだけ落ちていても、手術をすれば元の視力に戻ります。厄介なのは、知らない間に進行した緑内障です。緑内障で自覚症状が出てくるのは、視野変化の中期〜末期であり、手遅れ寸前のことも多いのです。速やかに手術をして、残された視機能を維持しなければなりません。幸い、低侵襲緑内障手術(アイステント)が非常に有効ですので、白内障手術との同時手術を行います。

 

患者さんは白内障による視力低下だから手術をすれば治ると思っておられても、実は網膜前膜、糖尿病黄斑浮腫、加齢黄斑変性症などが奥に隠れていることも多く、その場合は、これらの疾患に対する治療も並行して行わなければなりません。

 

これらの疾患は全て術前のOCT検査で診断できます。よって、手術希望の患者さんには前眼部および後眼部OCT検査を必ず行います。必要に応じて散瞳(お薬で瞳孔を開く)も行います。

 

問診〜検査〜散瞳〜診察〜説明まで、1時間半以上かかるのが普通ですので、時間には十分の余裕を持ってご来院ください。また、午前診では11時までに御来院いただくようお願いいたします。

 

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