予定手術と緊急手術

今週は火曜日が休日ですので、白内障手術やLASIKなどの予定手術は入っていません。原則的に手術の翌日は診察が必要ですので、火曜が祝日の場合、火曜のみならず月曜も手術ができないことになるのです。それだったらついでに水、木も手術を無しにして、骨休めしようということです。

 

日本はこのような祝日が外国に比べてはるかに多いので、医療機関は対応に苦慮することになります。特に、日曜が祝日と重なった場合、月曜が代休となるようになってから、月曜日の外来を運営しにくくなりました。月に2回休日とかが頻発し、予約が偏るからです。ある病院など、月曜日の祝日を無視して外来を開けると宣言したところもあります。

 

世間ではアフターコロナでネットワーキングも増えていますが、医療機関はそんな訳には行きません。問診と視診で済む疾患はごくわずかです。検査や手術はオンラインでは不可能です。

 

コロナが始まったころ、眼科手術は待機できるとして多くは延期されました。その代表が白内障手術でした。しかし、患者さんの立場になって考えると、視力が低下した状態で、いつ回復するかもわからず放置されるのはどうでしょうか。なるべく早く手術をした方が良いに決まっています。当院では1〜2ヶ月の待機期間がありますが、海外では原則即日手術で年間1万例行なっているクリニックもあります。

 

予定手術がない週でも、緊急性の高い網膜剥離緑内障には対応いたします。今週は月曜日に網膜剥離手術があり、木曜日にもIOL脱臼の整復術2例と緑内障手術(トラベクレクトミー)が入っています。1週間以上放置すると失明につながるような疾患は緊急対応いたしますのでご安心ください。予定手術を組む際も、緊急手術が入る余地を残すよう心がけています。

 

国民が一斉に休む祝日を増やすよりは、個人が思い思いに有給を取る習慣を根付かせる方がよほど生産性が高いと思います。

 

ST