糖尿病

世界中での糖尿病の患者数は4億1500万人で、成人の11人に1人が糖尿病に罹患している計算になります。

日本でも約1000万人の患者数がいる、日ごろからたくさん遭遇する病気の一つです。
糖尿病になると、血管の中は血糖値が高い状態が続きます。血糖値が高い状態は、血管を傷つけたり、血液をドロドロにしたり、さまざまな負担を血管に与え、長い時間をかけて血管をボロボロにしていく病気とも言えます。
その結果、毛細血管が豊富に分布する網膜や腎臓、神経を障害する、網膜症、腎症、神経症が、糖尿病3大合併症として有名です。

網膜症を発症しても、自覚症状はほとんどなく、症状が出たときには、既に進行した網膜症になっており、治療が難航するため、早期発見が重要です。網膜症を精査する契機となるのは、健康診断や、内科で眼科受診を勧められて、ということがほとんどですが、残念ながら徹底されず、10年以上も内科で血糖コントロールを行っていても、眼科は一度も受診したことがないというケースが結構あります。
科を超えた医療機関の意思疎通が重要です。

また血糖コントロールだけでなく、脂質や血圧のコントロールが網膜症ないし糖尿病黄斑浮腫の改善に繋がる場合も多く、当院では糖尿病手帳等を使用して、現在の眼の状況を他科の先生にお伝えするようにしています。

TN