白内障術後の見え方について

白内障を手術を受けたのに見やすくならない」
術後によくあることですが、原因は実に様々です。
原因になり得る場所は、眼球の前から順に涙液(ドライアイなど)、角膜、前房、眼内レンズ、水晶体嚢、硝子体、網膜などが主です。

本日はこの中で、網膜によくありそうなパターンをご紹介します。
60歳くらいの男性。
糖尿病と高血圧ですが、仕事で忙しく内科は長年受診せず放置。
片目が最近急に見にくくなってきたと眼科受診。
診察してみると、白内障を認めるだけでなく、眼底の血管が一部詰まっています。
こんな場合、まずは白内障を治した上で、さらに眼底に対してはレーザー治療や硝子体注射などが必要となることや、視力の回復は難しいことを詳しく説明させていただくのですが、ご本人は手術に対する期待が大きいのか、白内障手術後にたいてい「見やすくならない」とおっしゃいます。
そして、胸元のポケットには、手術後しばらくは禁止のはずのタバコまで...(^_^;

まあ、よくありそうなのはこんな感じでしょうか。(あくまで実例ではありませんので悪しからず)
糖尿病や高血圧は、血管に長年かけてじわじわとダメージを与え、最終的には眼底の細い血管を詰まらせたり出血させたりします。
そうなってしまう前に、しっかりコントロールしておくことが大事です!
白内障は治せますが、現在の医療ではまだまだ治しきれない病気が多いので。
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