シルバーウィーク

先週の土曜日からの5連休。ちまたではシルバーウィークとされ、海外に行かれたかたも多いことでしょうが、私は家でおとなしくしていました。といいますのも、日曜日に親戚の結婚式でピアノ演奏があり、実家の遺品整理もあったからです。

自分自身の結婚式で妻のお色直しの間、バッハのゴールドベルク変奏曲を弾いて出席者の度肝を抜いて以来、結婚式でピアノ演奏をよく頼まれます。

今回は新婦のご要望により、ヴェルディの「乾杯の歌」とエルガーの「愛の挨拶」。それに、他の親族でチェロを弾く方がおられましたので、プッチーニの「わたしのお父さん」とリストの「愛の夢」の伴奏でした。

「乾杯の歌」は、ピアノピースでは飽き足らず、椿姫オリジナルからピアノスコアをダウンロードして使いました。チェロとの合奏は、練習時間30分という過酷な条件の中で、なんとかきっちりと合わせることが出来ました。チェロがよく音を出してくれたので、なかなかの出来だったと思います。感涙の涙を流した方も数名おられました。

しかし、なかなかいつもうまく行くとは限りません。まず、会場のピアノがどうかが大切です。それに、出番までにお酒を飲み過ぎると、演奏がグデグデになってしまいます。今回は、私の独奏が乾杯と同時(だから、まだ1滴も飲んでいない)という好条件のため、たまたまうまく行ったのかもしれません。

休みの後半は実家の片付けに費やしました。母親が亡くなって1年が経ち、実家をいつまでも空き家にしておくわけにも行きませんので、売りに出すことにしたところ、全く売れない事実に直面したのです。

よく言われてますように、日本では空き家の比率がどんどん増えています。人口が減っていること、中古住宅を大事に流通させない業界の事情など、原因はいくつもあります。よって、不動産を相続しても思ったようには売れません。しかし、税金だけはきっちりとかかってきます。これからは、不動産を押し付け合う時代になると思います。

実家の片付けをしていると、昔の給与明細書が出てきました。私が阪大に勤務していたころ、留学中も出張あるいは休職で給料が出ており、母親が大事にとっていたものと思われます。

海外留学を支えてくれた、日本国の寛大さにあらためて感激した次第です。

今、次男が同じように日本国からの奨学金をいただいて、海外留学をしております。

現在させていただいている職業で、せめてもの恩返しをしたいと常々思っているところです。


外のガレージをかた付け中のお父さんを見ているはるちゃん
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