バーンスタイン

時々訪れる北海道はニドムの森。札幌の飛行場から車で20分と至便な上、雰囲気のよいホテルとゴルフ場があります。最近は天候が悪いのであまり行きませんが。

ホテルニドムの結婚式場、森の教会というところに、ベーゼンドルファーのピアノがあります。田舎にしてはよい物があるなあと思って見に行くと、なんとそこは、バーンスタインが死の直前に滞在した場所でした。

「ウェストサイド物語」などの作曲家、ニューヨークフィルなどの指揮者、あるいはピアニストとして超有名な人でした。私もそのピアノにちょっと触ってみました。

バーンスタインはニューヨークのユダヤ人で、才能もあったのでしょうが、ショウビジネスでの成功を約束されたような生い立ちでした。そんなこともあり、小生はちょっと偏見を持って見ていたのです。指揮者としてはカラヤンフルトヴェングラーには敵わないのではないかと。

しかし、最近、DGやソニーから出ている、集大成のアルバム、「コレクション」や「エディション(全2巻)」を購入し、いろいろと聴いてみたところ、定評のあるマーラー以外でもとても素晴らしい演奏であることがわかりました。

ちなみに、エディションの上巻、交響曲シリーズはすでに廃盤で、中古品をアマゾンでやっと手に入れたものです。

最晩年にイスラエルフィルと録音した「新世界」交響曲など、フルトヴェングラーもかくやと思われるような、思い入れたっぷりの演奏で、なかなか他の指揮者では真似のできない演奏です。

また、ハイドンモーツアルト、ベートーベン、シューマンブラームスを何度も録音しているところから見て、ウィーン古典派(クラシック音楽保守本流)にまじめに取り組んだ指揮者だったのです。カラヤンやフルベンに似ています。

3巻、計約200枚のCDですから、なかなか全部を聴くことはできませんが、老後の楽しみに取っておこうと思います。

バーンスタインが弾いたピアノでは、ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲2番の弾き振りが昔から有名です。2楽章が震えるほど美しいので、自分でもよく弾いています(素人でも弾ける易しい曲です!)。

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