ベートーヴェンの楽譜

年末年始は家で過ごしました。こんな時、昔はよく近場のゴルフ場へいったものです。年末に2回、年始に1回は行ったでしょうか。年始は所属クラブの新年杯とかなつかしい思い出です。といいますのも、2年前にふと思い立って、ゴルフをやめたからです。

運動は健康に良いとはいえ「ほどよい」運動が必要で、年齢とともに内容は変わってくるはずです。時間が長過ぎる、紫外線をあびる、下手なショットがストレスになる、など、ゴルフが高齢者の健康に良いとはとても言えません。室内でストレッチでもしているほうがよほど健康的でしょう。

ではどうして時間をつぶしてるかといえば、主にピアノを弾いたり、楽譜を検討したりしています。趣味は楽譜の研究です。

ピアノの新約聖書と言われるベートーヴェンピアノソナタは全32曲あり、どれも名曲で、弾いていてあきることがありません。特に好きなのは、1番、8番、12番、13番、17番、21番、23番、28番、29番などです。特に最近練習しているのは23番「熱情」です。

この3楽章のテーマの音型はあまり弾きやすいものではありません。したがって、ピアニストにより実に様々な指使いが提案されています。最初はppですからそれほどでもないのですが、あとからはフォルテで弾かねばなりませんし、いろいろな調性に変わってきます。そのそれぞれで通用する理想的な指使いはどれか、むつかしい選択です。

最近はユーチューブという便利なものがあり、名ピアニストと呼ばれるひとの演奏をビデオで見ることも出来ますが、やっぱり、ひと様々ですね。

全曲楽譜のうち、日本の全音から出版されているトーヴィ版がとてもすぐれています。ベートーヴェンを現代ピアノで演奏する際には、この楽譜は欠かせないといっても過言ではありません。

問題の部分はハンス フォン ビューローの伝統的指使いとして、124343214321342となっており、これがなかなか弾きやすい優れものです。

自宅の練習室で私を監視しているのは、ピアノの神様達です。右から、ショパン、リスト、ラフマニノフです。近日これにベートーヴェンが加わる予定です。

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