メディカルレチナ

ちょっと秋めいたかと思うと、また暑さがぶりかえしました。こんな調子で10月まで行くのでしょうか。

当院では白内障手術や硝子体手術など、手術をたくさん行っていますが、内科的治療もまた多いです。特に、網膜疾患における内科的診療、メディカルレチナ、は抗VEGF薬やステロイドの導入により、非常にバリエーションが多くなっています。

糖尿病網膜症に対しては、従来、ほぼ光凝固一本でしたが、今では、いくつかの選択肢があり、それらを適切に使って行かなくてはなりません。

黄斑浮腫に対して、光凝固はしばしば奏功せず、困ったことも多かったのですが、今では、トリアムシノロンの硝子体内注射が第一選択です。それに、選択的、あるいはグリッド状の光凝固を追加します。

一方、増殖性変化に対しては、抗VEGF抗体薬が第一選択で、汎網膜光凝固(PRPC)を行います。これにより、硝子体手術を遅らせるか、避けることができます。ただし、硝子体手術の方も25Gにより安全になっていますので、どちらかというと早期手術の方が結果が早く、予後も良好だと思います。

若い人のPDRで硝子体手術を行う際、白内障のことが頭をよぎります。昔は水晶体をヒットしてよく白内障を作ったものですが、今はそのようなことは少なくなりました。

老眼世代以前の若い患者では、なるべく水晶体を温存するのが望ましいと思います。

ST