25G硝子体手術

昨日はお昼から硝子体手術が2例、今日はお昼から白内障手術が19例行われました。

昨日の症例は、黄斑前膜と水晶体亜脱臼でした。黄斑前膜は、OCTの普及により、手術依頼が増えています。誰でも、OCT上の膜を見せられると、ちょっとびっくりされます。この膜は、最近の25G硝子体手術のよい適応になります。

術前視力が比較的良好ですので、手術の合併症は避けたいところです。昔の20G手術ならば、硝子体基底部を触ることにより、よく、網膜剥離が合併しました。しかし、今の25G手術では、カッターが細いこと、トロカールを付けること、カッターの動きが早いことにより、基底部の網膜を牽引することがありません。

合併症が少なくなることにより、術前視力が良好例でも手術を行えるようになってきました。

水晶体亜脱臼例は、超音波手術で水晶体を摘出した後、眼内レンズを強膜固定いたしました。最近は、IOLの縫合固定に変わって、強膜内固定を行っています。この方法だと、術後に縫合糸が残りませんので、万一の術後感染を避けることができます。

今日の白内障手術は、比較的若年の患者さんが多かったです。体調を崩しやすい真夏ですので、高齢者の手術が少なくなっています。うち一例で、屈折型多焦点眼内レンズ(HOYA iSii)を使用しました。若い世代ではきっちり視力を出したいので、回折型よりも屈折型がベターです。回折型にくらべ、近くの視力はあまり出ませんが、遠くの視力は普通の単焦点と変わりない視機能が期待できます。

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