ディスコビスク

今週も月曜からフルに手術をこなしています。月曜は硝子体手術2例と斜視手術1例。火曜、水曜は白内障手術をそれぞれ20、19件行いました。

火曜日にはひさしぶりに屈折型多焦点IOLリズームを一例に使用しました。以前に片眼にこのレンズを入れた方のもう片眼でしたが、「調子いいので、是非同じレンズにしてほしい」とのことでした。

屈折型はグレア、ハロが問題と言われますが、回折型に比べて遠方視力ははるかに出しやすいのが特長で、瞳孔の状態が良い方だと、近距離もそこそこに見えます。はまるととても良いレンズです。

火曜日の手術から、粘弾性物質はディスコビスクを使っています。前房形成能力に優れるのでCCCが楽であり、かつ、角膜内皮保護作用も優れています。比較的洗い出しも簡単ですので、これ1本でも大丈夫なのですが、凝集型のほうが更に洗い出しやすいので、IOL挿入の際にはそのような粘弾性物質に変えます(ヒーロンなど)。

性質の異なる2種類の粘弾性物質を適切に使い分けることにより、内皮を保護しつつ、術後の眼圧上昇をも避けることができます。

術後1日目の視力アップが目的で、成果は着実に上がるようです。

最近は両眼連日の日帰り白内障手術も増加しており、術翌日の視力回復が求められていますので、より確実かつ安全な手術へと変えて行かなくてはなりません。

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