黄斑前膜と白内障の同時手術

来週は連休の中日で手術はお休み(一般診療は行います)。ということで、今週はまた、目一杯手術が入っています。

昨日は硝子体手術が2件(DMの硝子体出血一例、黄斑前膜一例)と結膜弛緩症が1件、手術が行われました。最近はOCTの普及で、簡単に黄斑前膜が診断されます。開業医の先生方にもOCTが普及していますので、「硝子体手術と白内障の同時手術をお願いします」との依頼も多くなっています。

マキュエイドで可視化して硝子体を除去した後、メンブレンブルーで染色して黄斑前膜を除去します。薄い膜の場合、ILMも同時に除去されることが多いです。膜は鉗子で掴んで、前嚢のCCCと同じ要領で除去いたします。可視化することにより、網膜をほとんど傷つけることなく、膜をはがすことができます。しかし、どうしても網膜を圧迫しますので、傷害がゼロという訳ではありません。また、網膜表層から出血することもあります。なるべく黄斑部から遠いところから開始し、黄斑部では網膜を触らないように用心いたします。

今日はお昼から白内障手術22件ほかが行われました。

最近はCCCの際にディスコビスクを使っています。この粘弾性物質は超音波操作の時に排出されにくいので、角膜内皮の保護作用に優れています。ただ、水流分離の際に注意が必要です。というのも、眼圧が上がっても創から排出されにくく、水流分離が不十分になることがあるからです。CCCを作った後、水流分離の前にわざと粘弾性物質を逃がして、眼圧を下げるようにしています。

白内障手術の予約は5月がほぼ終了いたしました。手術待機期間は1ヶ月少々となっております。


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