屈折型多焦点IOL

明日から週末にかけてはお盆休みで休診です。

昨年は小生も1週間の休暇をいただいたのですが、今年は暦通りで今日まで外来勤務をいたしました。すると、この期間、意外にも患者さんが多いことがわかりました。病気は待ってくれませんし、会社が休みだから受診できた方もおられるでしょう。

かなり以前に当院で片眼の白内障手術で多焦点IOLを挿入された患者さんが、もう片眼の視力不良を訴えて来院されました。30代と若い世代で、今回も多焦点と考えたのですが、入っているレンズはすでに製造中止。同じレンズで揃えることは出来ません。

大体、眼内レンズの製造期間は2年くらいのもので、次々と代替わりしているのが普通です。数年以上経ってしまえば、同じ種類のレンズを入れることが出来なくなるのです。

この方はリズームという屈折型のマルチで、とてもよい視力がキープされていました。白内障の前にLASIKの手術も受けられており、眼内レンズの選択にも注意が必要で、できることなら同じ屈折型がよいと思って、今回はHOYAのiSiiをひさしぶりに使うことにいたしました。

レンティスも同じ屈折型多焦点ですが、上下に分かれた分節型で、リズームとは異なります。リズームに最も似ているのはiSiiです。

屈折型の良さは光学特性にあり、LASIK後という不利な条件でもなんとか視力を出すことができます。ただし、瞳孔の小さいご高齢の方では、効果が発揮されません。

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